遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

カクトラノオ(シソ科) 第160章 2013年10月号

庭の三角コーナーの草むらに、今年もカクトラノオがピンク色の花を咲かせています。白や濃いピンクもあります。地下茎を伸ばして殖えるので、畑や道端でもよく見かけます。
和名角虎の尾は、花穂を虎のしっぽに見立て、茎が四角いことが由来です。また、花が美しいので花虎の尾とも呼ばれています。北アメリカ原産で、草丈1㍍程の多年草です。特に害虫や病気の心配もなく、日当たりの良い場所に1度植えると、手間もかかりません。繁殖力が旺盛で半ば野生化して、茎が枯れて根と芽の状態で越冬します。蕾は下から上に咲き進んで唇形の花を多数つけます。葉は細長い楕円形で縁にぎざぎざがあり、花は筒状で茎を取り巻くように4列に並んで生えています。茎は水揚げが良
いので切り花にも好まれ、丈の高い器に生けると素敵です。
先日、電話で堀之内の友達が「カクトラノオは根がしっかりしているので、強い風でもあの子たちは倒れないのよ。白は早く咲くのでお盆に、ピンクはお彼岸に丁度いいのよ」と話していました。その言葉通り、台風18号の強風でも、あの子たちは凛として倒れません。お彼岸に墓前に手向ることができました。

秋草の角虎の尾を居間に生け

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