遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

タイサンボク(モクレン科) 230章 2019年8月号

 今年の梅雨は、例年になく日照不足の為なのか、7月中旬でも花はまだ咲いています。私が、40年以上も前に植えた2本のタイサンボクは、成長が早く大きな葉が良く茂る為、白く大きな花は隠れて下から見えにくいので、離れて遠くから眺めています。
和名『泰山木』は、中国山東省の泰山にちなんだものです。また、『大山木』は、花や葉が大きく立派なことが由来です。北アメリカ原産の常緑高木で、日本には明治初期に渡来しました。花は9弁花で直径20㌢程の高貴な雰囲気を持つ白い花で、つぼみが開く時に芳香を放ちます。葉は大形で長楕円形の質厚は固いです。表面に光沢があり中央の葉脈は少しくぼんでいます。シャクナゲの葉に似ていますが、それよりずっと大きいのです。裏面は鉄さび色の密毛があります。
高さ20㍍程もあるタイサンボクは、うっそうと木陰を作って、花は葉の茂りの上にのるように咲いています。大木になっても刈り込みをしないで、自然樹形を楽しんでいます。先日、倉水の友達が遊びに来ました。ふっくらした蕾を切ってあげると、匂いを嗅ぎながら「家で花瓶に挿すわ」と喜んでいました。

天空で泰山木の花開く

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