遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

ヒメクグ(カヤツリグサ科) 第172章 2014年10月号

「なんて可愛らしいのだろう。こんなに小さくて丸っこくて緑色の穂をつけているよ」腰を下ろしてよく見ると、他の草に混じってヒメクグが目立ちます。機械で何度刈り込んでも、地下茎は完全に除去されず、また生えてきます。
和名姫莎草(ヒメクグ)は、全体に小さいことと、「クグ」とは、カヤツリグサの仲間の古名であることが由来です。原っぱや芝生、畑など日当りの良い湿地に生える多年草です。草丈は20㌢ほどで、茎は葉の間から立ち上がり、先端に3本ほどの長い葉をやや下向きに広げ、その中央の花茎に1㌢ほどのくす玉のような穂を1個つけます。茎の断面は三角形で、葉は線形で先はとがり柔らかく光沢があります。紫色がかった地下茎を掘ると、茎が地面に沿って伸び、その節からひげ根と茎を出し繁殖します。
千葉市の友達は、カヤツリグサの仲間のことを、「ヒメクグも可愛いけど、ヒンジガヤツリを探しているの。花穂が3個集まり、その形を漢字の『品』の字に見立てたの」と熱く語っていました。私もヒンジガヤツリがとても気になり見たくなりました。

秋草の中に目立ちしヒメクグや

Categoryカテゴリー

Archiveアーカイブ