遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2022.08.02

トウキ(セリ科)第266章 2022年8月

梅雨明けの野草園の隅で、トウキのきれいな白い花が咲いていたのでビックリしました。3年前にトウキの苗を植え、支柱を立て、夏場は草取りに精を出してきました。

和名は漢方の当帰(トウキ)の音読みです。この当期を病人に与えると健康になることから、「当に(まさに)健康に帰る」ことに由来します。山地や渓谷の岩上に生えるセリ科の多年草で日本薬局方で認められている生薬の一つです。根茎は太くて短く、根は肥大し多数の側根が出ます。薬効は根で、貧血、低血糖、冷え性等で、いずれにしても婦人病の薬として重要な薬草です。高さ80㌢ほど、株全体に特有の香りがあり、花が咲かなくても漢方独特の匂いがします。葉は羽状に深く切れ込み、表面は光沢がありセロリのような香りを楽しんで入浴剤にも用いられています。

「もしもし、『やちよ薬草の会』の会長さんですか。コロナ禍の前に、トウキの苗を送って頂いた者です」「トウキの花は咲きましたか。休耕地を借り、トウキの薬草栽培をしていたのですが、今年の春、地主さんに返したんですよ」と言っていました。私は、これからもトウキを大事に育て楽しみたいです。

 

梅雨明けにひっそり咲くは当帰花

PDFはこちらから

Categoryカテゴリー

Archiveアーカイブ