遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2022.11.01

タマスダレ(ヒガンバナ科) 第269章 2022年11月

今年は猛暑のせいか、例年より一ヶ月も遅れて、九月にタマスダレの白い花が咲きました。一度植えると何年も植えっぱなしです。
和名玉簾(たますだれ)は、秋に三つの球が合わさったような実がつく、この実を「玉」にたとえて、細長い葉が集まっている様子を「簾」に見立てたのが命名の由来です。南アメリカ原産で、丈夫で育てやすい球根植物です。日当たりの良い場所で育てた方が花つきが良く、道端や空き地に野生化していることがあります。花は雄しべ6本、雌しべが1本、花びらは6枚で、白い花が上向きに咲きます。草丈30㎝程の線形の葉は、濃い緑色で光沢があり、白い花と良くマッチしています。葉の間から花茎を伸ばし花を咲かせます。日中咲いて夜には閉じます。群生して咲く姿が美しく花壇や芝生の周りにまとめて植えられています。
10月19日夕方、タマスダレの花が咲き終わった後の実を見つけました。やっぱり三つの球が集まって一つの実になっていたので驚きました。タマスダレはヒガンバナ科の植物なので、植物全体に毒性があります。球根は、草姿が似ている食用のラッキョウやノビル等と離れた場所に植えると良いでしょう。

三つ球のみどり葉隠(はがく)れ玉すだれ

タマスダレ

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