遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.19

ナノハナ(アブラナ科) 第130章 2011年4月号

♪菜の花畠に入日薄れ、見わたす山の端霞ふかし。春風そよふく空を見れば、夕月かかりてにほひ淡し♪
安達ヶ原に立つと、いつの間にか「朧月夜」を口ずさんでいます。
和名菜の花は、「野菜(菜っ葉)の花」という意味から名付けられました。ナノハナは、春によく見かけるアブラナ科の黄色い花の総称です。別名ハナナ、ナタネノハナ、アブラナとも呼ばれます。千葉県の花は「ナノハナ」で、体操は「なのはな体操」です。古くから栽培され、花期も長く草丈七十センチほどで、葉は茎を抱いて、茎の先に十字形の黄色い花が密集して咲きます。花後は細長い実をつけ、熟すと小粒の種子を散らします。この種子をしぼったものが菜種油です。我が家では、お浸し、和え物、汁の実などでほろ苦さを味わい、切り花としても利用しています。
東日本大震災後、エコアグリパークの菜の花畑を散策しました。明るい黄色で、むせかえるような香りをふりまき農村景観の美を見せてくれました。自然の恐ろしさと美しさを体で感じ、「人間は自然に生かされている」と、強く心に思った春です。

菜の花や安達ヶ原を黄に染める

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